
【 融 資 】 |
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〔 参考 〕 経営改善計画書
不況が長引く中で、事務所経営が苦しい方は正直多いと思いますが、私の事務所も似たような状況です。
・・・というわけで、このたび大阪府の保証協会を利用して銀行から融資を受けました。
私も知らなかったのですが、銀行系から融資を受ける時に、多くの場合、経営改善計画書なるものの
提出を求められるようです。
作成した経験などなかったのですが、一生懸命調べて自分なりに作成してみました。
結論を先にいうと、この経営改善計画書のお陰で”満額”の融資を受けることができました。
銀行の担当者いわく、満額でおりることはほとんど無いそうです。
経営改善計画書が非常に良かったと褒めていただきました。
私自身はホントに良いのか半信半疑ではあったのですが・・・。
ただ、一つ言える事は、ネット上は本などで経営改善計画書のサンプルらしいのはそれなりあるのですが、
個人事務所に当てはまらない場合が多いのです。 企業の経営指標を示す計算式を用いたところで
現実味のない数字になってしまうだけなのです。
そこで、一般的に利用される経営指標は無視して、現実的に何に多く費用がかさんでいるのか?を考えて
作成してみました。
私と同じような個人事務所の方で、融資をお考えの方に、少しだけでも参考になれば幸いです。
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(経営改善計画書) 鏡にタイトルと事務所名等入れて押印
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1 計画の具体的内容
(1)事業規模の拡大に関する計画
現状:取引先の倒産、低迷等により業務数が低下している。 現在は下請け専門で業務を行う。
計画:官公庁への入札の参加と新規の顧客獲得のために行動する。
@ 測量業の登録:入札参加及び対応顧客数と業務数を増やす効果H22.3.30(済)
A 測量機器の検定:対応顧客数と業務数を増やす効果
B 入札参加登録:大阪府登録H22.4.30(済)
備考:入札参加によって、年1本〜2本の業務獲得が可能(提携先からの情報による)
1本あたり約100万で、売上高約1割増加が見込める。
(2)収益性の向上に関する計画
現状:当社では6割超が人件費関係となり、収益を圧迫している。H19、H20において数字が悪化した原因として
役員報酬のアップと、社員雇用を急ぎ未経験者採用して業務処理が不効率になる。下記売上高に対する
人件費関連の割合。
H18(1期)役員報酬35.9% 給与手当8.8% 外注費8.7%
H19(2期) 〃 42.7% 〃 19.9% 〃 4.5%
H20(3期) 〃 43.9% 〃 24.7% 〃 11.9%
計画:収益改善と安定化が確認できるまで、社員雇用を行わない。また、当社の規模では未経験者の雇用による
負担増には対応できないため、未経験者の雇用は行わない。また雇用を急がず、提携先との連携を強め、
人件費関連の支出を減らす。
@ 役員報酬減額:現状28万→26万 年間約26万節減
A 労働力のアルバイト化:H18の実績から年間約80万節減H21.3.21(済)
B 外注先の技術支援:作業の効率良い分担を可能とし、長期的に見て節減効果有
C 通信関連契約変更:携帯電話、インターネット等の契約の見直し
現状月約23,000→19,000 年間48,000円 節減
2 計画による効果・目標等

(2)検討事項
@ 売上高に関する目標
・新規の継続的顧客の獲得による増収、既に新規1社との取引を開始、5期中に80万円契約の予定あり。
・入札による増収、提携先情報から100万を見込む。
・その他営業努力により5期から計200万の売上げ増を見込む。
・雇用を6期までしない予定のため、5期から6期にかけての確実な増収要因が無いため、計画値は変更しない。
A 損益に関する目標
・既に4期(今期)から労働力をアルバイトに切り替えたため、販売費等は下がっているが売上高の大幅減のため
4期はマイナスとなる予定。
・5期は、役員報酬を減額する。
・200万の売上増加予定に対して人件費は増加する。H18時の給与手当と外注費の人件費率から計算している。
200万×18%=36万
・人件費以外の販売管理費等は、ほぼ固定している家賃、水道高熱費、福利厚生費当が大きな割合をしめるため、
200万の増加では、大きな変化は無い。
・自然的要因として、5期から6期にかけて、コピー機リース(外注)と車のローンが終わる。
コピー機 20,000×12=240,000 自動車 26,900×12=322,800
B その他
・当社における人件費削減計画は4期において大幅に実現しているため、5期以降にかけて売上高増加に関する
活動を中心として行う。
・入札は実績に影響されるところがあるため、入札活動を継続(5年ごとランクアップ)する事により、将来的に
業務獲得数の増加も見込める。
・不況により左右されないようにするため、官公庁と民間企業の受注バランスを大事にし、リスク分散を図る。
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(作成に気をつけたこと)
具体的数値目標を掲げることや、根拠の無い数字はできるだけ載せない。 身の丈にあった計画書にする。
などなど努力してみました。 もし計画書に関してご質問ありましたらいくらでも聞いてくださいね。
(銀行の選択について)
保証協会を利用して銀行から融資を受ける利息は年3%程度なので、銀行系のフリーローンやサラ金系より
絶対に良いと思います。 書類作成が多少大変というのはありますが、それ以上の価値があるはずです。
私も知人からのお勧めもあったのですが、大手銀行よりも信用組合や信用金庫のような地域密着型の銀行
のほうが、担当者がすごく親身になって相談にのってくださいますよ。
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