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公共基準点 GPS観測レポート1 (4等三角点)

姫路のとある山でのGPS観測

予定では、15mのタワーを設置するということで、

機材を運びました。

人数5人

先頭のリュックには、大量の番線・10mワイヤー4本・15mワイヤー4本・ハンマー・ペンチ・ニッパー・くぎ抜き・釘30本・ワイヤーの長さ調節器?8個・テント設置用の大型固定金具4個・木杭は現地調達・大型水平器・のこぎり・マキ割りナタ等。

2人目のリュックには、棒が15本くらいをテント用の袋に無理やり詰めています。

3人目のリュックには、GPSアンテナ・アンテナケーブル・全員の弁当と水筒。

4人目のリュックには、タワーの土台となる機器(鈴木測量式の手動式)・木脚。

5人目のリュックには、(写っていない)三脚とトランシット(垂直のみ見れればOK)


左側 四等三角点

前回観測者の作業した木枠が残っていました。

これは撤去しました。


設置開始

木杭を作ります。マキ割りようナタを利用しています。

既設四等三角点は材質は石。

足で蹴ると動くようなお粗末な設置がされてました。

三角点より5m〜6mはなれたところ4方向4箇所に

固定金具を設置します。


固定金具の設置

タワーを支える固定金具、今回4方向4箇所に

設置しています。

やり方は、木の幹にくくりつける等多々ありますが、

今回はこの方法で行いました。

固定金具を利用するほうが、一番バランスの良い形で

ワイヤーが張れることと、ワイヤーを止めたり長さ調節

が楽で、慣れていない場合はこの方が良いかも

しれません。そのかわり写真のように設置するには

多少時間はかかります。(木杭が現地調達のため、

人数が多ければ杭を運ぶのもあり)


タワーの土台の三脚設置

まず、土台三脚を三角点の中心に合わせて綺麗に

おきます。いったん脚を踏み込みします。

その後、脚を引き抜いた跡に木杭を打ち込みます。

(写真)土の上に三脚では土の柔らかさで不安定に

なる為、このように木杭により土台を作り、

重いタワーを安定して支えられるようにします。

木杭に番線を巻き、杭が割れることを防いでいます。

(生木はあまり心配ないのですが、乾燥している杭は、

特に補強が必要です。)


土台三脚の固定

木杭には、釘を打ちつけます。

脚を木杭の上に置き、踏み込みします。

脚と木杭を番線でくくりつけて脚が少々のことでは

浮かないようにします。

これをすることで、転倒を防止します。


タワーの土台部分
(鈴木測量式SSK式手回し手動式)

周囲の4箇所の固定ネジをいったん緩める

3箇所の調整ネジで水平をつくる。

(水平器を利用する)

これはトランシットの気泡調整と同じ要領で行う。

このとき、調整ネジだけで、土台ボックスが

支えられている状況であることを確認する。

水平調整が完了したら、周囲4箇所の固定ネジを

締めて、土台ボックスを水平状態で固定する。


写真は、調整ネジで水平にしているところ。


アンテナを土台に設置


アンテナを支柱に固定し、土台の上から挿入する。

いったんアンテナを背の届く高さまで落として、

アンテナケーブルと、15m固定ワイヤーを

取り付ける。


支柱を伸ばす


下から継ぎ足していく。

支柱の順番は決められている。

ネジ式回してつなぎ、手回し式で上に押し上げていく。

トランシットで水平確認


なるべく遠くに据えている。

アンテナがまっすぐ上がっているかを確認しながら

支柱を伸ばしていく。

このときは、せいぜい8mくらいしか距離が取れな

かったため、見上げるのに苦労しました。


支柱を伸ばす。

下から支柱を繋ぎ、手回しで上げている。

手回しハンドルの不良により、ラチェットを利用

している。
かなり力がいる。

最初のうちは早いが、支柱が上に伸びるにつれ

バランスが崩れやすい。

この日は風が無かったが、支柱を1本継ぎ足して

伸ばすのに2〜3分を要し、10本めくらいからは

1本で5分から10分を要した。

5本を越えるくらいから、ワイヤーを4方向1人づつ

持ち、お互いの見える方向の垂直を確認しながら、

ワイヤーの引っ張り具合で垂直を保つように注意

している。真ん中で支柱を伸ばしていく人も、

バランス確認をしながらで慎重に慎重を重ね、

伸ばしていく。


中間固定金具の設置

アンテナがある程度のびると4本の固定ワイヤー

だけでは不安定になるため、支柱の中間部分も固定

ワイヤーを設置する。そのための固定金具をとりつけ

ているところ(写真)

支柱を下からつなぎ、手回しで少し上げると土台の

上からつなぎ目部分がでてくる、そこえ固定金具を

取り付けている。


固定ワイヤーのとめ方


上部固定ワイヤーと、中間部固定ワイヤーを同じ金具

に固定している。

長さを微調整できるアジャスターをつけている。


タワーほぼ完成間近


上部にアンテナ、そこから垂れているのが

アンテナケーブル

上部固定ワイヤーと、中間部固定ワイヤーが4本づつ

4
方向に伸びているのが見える。

これで、アンテナと周辺の木の高さがほぼ同じ高さに

なっている。


タワーの長さが決定した後固定する。


アンテナが周辺の木に邪魔されない受信状況を

確保できることが確認されたら、支柱が落ちてこない

ように固定金具を取り付けている。


垂直確認

2方向の垂直確認を交互に行う。

2方向同時にすれば早いが、この日は、機材と人の

不足のため、1つのトランシットしか無かった。

1方向づつ交互に何度もトランシットを据え変えて

確認した。このとき
2方向の固定ワイヤー部分で調整

する人が待機している。トランシット者(赤矢印)

からの指示で垂直調整。

中間部分、上部アンテナ部分、それぞれ支柱の真ん中

が垂直になっていれば理想的。


ワイヤー調整

トランシット者の指示でワイヤーを伸ばし縮みしている。


完成後


頭のセンサー部分から地面まで

高さ15mです。



記念写真


特に山頂の基準点ということもありますが、

こんな写真を思わず撮りたくなるくらい

設置、観測するのに大変な苦労があるのです。


ちなみに、この山は「山ヒル」が多く、

服の隙間からヒルがいつの間にか入り込んできて・・・

たくさん血を吸われてしまいました・・・。


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