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【 話し合い 編 】  お隣様と うまく話し合うために。


6.口約束によるトラブル
(簡単にできるからこそ気をつけて)

口約束はトラブルの元です。重要な事は必ず書面で

約束するようにしましょう。

口約束というのはとっても不安定なものです。

約束したはずなのに・・・。

トラブルとまで行かなくても嫌な思いすることは、日常でも多い

ですよね。 口約束により起こるトラブルの仕組みを知って

話し合いに活かせたら良いですね。


【 口約束によるトラブルパターン 】

(1)口約束"後"に気が変わってしまった場合

(2)口約束した当初から、お互いが頭に描いていたイメージが
 違っていた場合

(3)口約束の内容を忘れていた又は間違えて記憶していた場合


【 証拠が残らない口約束 】

口約束でトラブルが起こっても、約束した証拠がありません。


言った言わないを争っても確認のしようもなく、原因を追究しても

(1)か、(2)か、(3)なのかの確認はとれません。

多くの場合、お互いが相手が約束を破ったと思い責めています。 

なかには悪い方も一部にいて知っていても記憶にございません

という人もいることでしょう・・・。

そのために契約書(覚書も含)があり、大事な事項は後日の

証拠としているのです。
【 口約束は法律上では認められるの? 】

法律上では口約束でも契約(約束)は成立します。


特別な法律で定められて契約書でしなければならない場合もありますが、個人同士であれば特に書面の必要はありません。

例えば、あなたが口頭で申込み(これでいいですか?)をしたとき、相手がそれに対して口頭で承認(いいですよ。)すれば

契約は成立します。 しかしあくまでこれは法律上の話しで、実情は違うことがたくさんあると思ってくださいね。


【 重要な事は書面で残すこと 】

口約束を破ったからといって、仮に裁判をしても裏付けるような証拠も無く、責任を求めることも非常に難しいものなのです。


そして重要な事であればあるほど、書面で契約(約束)し、口頭で約束した時点では契約は成立していないと思っている方が

多いので、社会的観点から契約(約束)は成立していない と判断されても仕方が無いかもしれません。


【 特に多い原因として 】

上記の 
(2)口約束した当初から、お互いが頭に描いていたイメージが違っていた場合 は、よほど簡単な約束でない限り、

多かれ少なかれイメージの違いがでてきます。

人間は喋っている時の自分のイメージが、相手の頭にも浮かんでいるような錯覚を受けるものです。

しかし、これは往々にして違うものなのです。 大きくは個々の価値観に影響され 親、兄弟、生まれ育った環境や

職業柄などにより、それは万人が万人違うと言えます。

例えば 「すぐ行ってください」という口約束をしたとします。この「すぐ」の感覚は30分後と答える人も入れば2週間と答える人も

結構たくさんいます。 他にも「同じように〇〇して下さい」と言った場合、どの程度同じようにするかが違ってきます。 

結果さえ同じになれば良いだろうと思う人もいれば、文章や色や形、その途中経過まで同じであることを思う人もいます。

このようなイメージの違いにより、お互いが約束を破ったと責め合うような事態がでてくるのです。

(例は新聞に実験の記事があったのを思い出して引用しています。)

夫婦間や、子供さんとの口約束で、心当たりはないでしょうか?


【 個人で契約書を作成すること 】

専門家に依頼するとお金がかかるので、重要な事でも個人で契約書を作成される方はよくいらっしゃいます。

その時によく起こるトラブルがあります。

さきほどの(2)に関してです。 書面としてせっかく残しても、イメージの個人差が大きい言葉や文章が使われてしまい、

結局口約束のように イメージの違いからトラブルが起こってしまいます。 実際にはすぐにトラブルが起こるものでもなく

10年後や20年後、場合によっては子供達の代になって契約の正否を争うことになったりするのです。 

契約書さえ作れば必ず安心ということはありませんので注意してくださいね。 


【 仲が良いからこそ。やり直しが効かない。そんな契約(約束)は専門家へ 】

口約束の良いところは、簡単にできるということと、柔軟に対応できるという点です。 気軽に約束を結び、必要に応じてその都度

修正してより良い約束へと変えたりもできます。 信頼関係がある程度できている場合は個人同士で解決に向けて口約束を

するのは良いと思います。 
 ただし、とても大切な事項は、信頼関係があるからこそ、それを壊すキッカケにならないために

専門家に契約書作成を依頼することが大事なのです。 またお互いの警戒心が非常に強くなっている(信頼関係の無い)状態では

やり直しが効かないこともあるので、専門家へ依頼することをお勧めしています。




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